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会長挨拶


2016年度 触媒学会会長
尾中 篤(Makoto ONAKA)
(東京大学)

年頭のご挨拶(2017.1.5)

  新年明けましておめでとうございます.
  旧年は,英国の国民投票による欧州連合からの離脱や米国の次期大統領の選出などが,大方の見方や期待に反する結果になるなど,当事国だけでなく世界中が慌てふためくことの多い1年となりました.予測がますます立て難くなっていますが,この一年皆様にとって良き年になりますことを心よりお祈り申し上げます.

  会長就任時の抱負として,「若手の育成・学生へのサービスの強化と,より開かれた学会を目指したい」と述べましたので,この7ヶ月間の経過の一部をお伝えします.

  学会の主な活動の一つである触媒討論会の活性化は,秋季討論会(岩手大)での参加者数の多さからだけの判断ではなく,会員の積極的な参加によって各発表での熱い質疑応答が多かったように感ぜられました.また,今春のB討論会(首都大東京)の応募件数も増えており,大学院生や若い研究者の間に,自身の研究成果を発表し,皆と議論したいとの気持ちがより高まってきているようです.大学指導者のますますの叱咤激励もお願いいたします.

  秋季討論会が地方の大学で9月に開かれる時宜を活かして,「企業研究者と学生の交流会」を同時に開きました.これは就職活動を控えた学生が,企業の一線で働く研究者に会って,就職サイトや合同企業説明会では得られない生の情報に触れて,自身のキャリアプランや社会に出る心構えを考えるきっかけが得られるようにと,企画したものです.第1回目は,理事が所属する会社を中心に,4社(旭化成,JXエネルギー,本田技研,三井化学)の研究者が,各企業の説明だけでなく,その業種の特色や問題点,これからの展望などを,参加学生約50名に熱く語っていただき,その後ブースに分かれ,学生が興味に応じて回るという形式で行いました.非会員も参加可としたところ,参加者の1/3が非会員の地元大学生であり,開催地域への学会の御礼の目的も果たせたと喜んでいます.当日集めたアンケートを参考に,この秋季討論会(愛媛大)でも新たな会社の出席の下実施したいと考え,この企画を担当する理事も決めました.都会に比べて地方の学生さん達は,生きた情報に接する機会が限られていますから,認知度が上がれば,次回はより多くの人たちが来てくれるものと期待しています.

  企業の研究者方が,学会参加の魅力をもっと感じられる企画も理事会での検討課題であり,専任の理事が中心になって企画を練ってこられました.2017年春季討論会では2日目午後に,「CO2低減・活用を支える触媒技術」「医薬品精密合成プロセスに貢献する触媒化学」という2テーマで産学官の第一人者に講演していただく特別シンポジウムを行います.B討論での専門的な討議のやりとりとは異なる形式で,企業研究者にも注目度の高いテーマあるいは境界領域のテーマを用意できたのではと自負しています.詳しくは学会ホームページ第 119回触媒討論会 特別シンポジウムをご覧の上,ご参加をお願いいたします.



会長メッセージ(2016.6.3)

   5月13日の平成28年度第1回理事会において、触媒学会会長に選任されました。触媒学会員の皆様には、この1年間よろしくお願い申し上げます。

   触媒化学は、我々が現代抱えるものづくり、環境、エネルギーにおける諸問題の解決に直結する学問であり技術であることは言うまでもありません。また触媒化学の領域は、物理化学、無機・分析化学、有機化学などの化学分野はもとより、物理学、数理科学なども含む総合科学であり、それ故に多彩な視点から触媒現象を探求できることが大きな魅力の一つでしょう。それ故に、その幅広い視点や興味をもった研究者が集まる触媒学会に少しでも貢献できればと、以下のことを考えています。

   まず、昨年度、永原肇前会長が推し進められた「産・学・官にとって、より幅の広い、より実質的で魅力があり、社会に対してより発信力のある学会に進化する」という方向性を引き継ぎ、特に「より開かれた学会」を目指して、学会からの発信に重点を置きたいと考えます。たとえば、現在年7回開催される理事会では、各理事が管掌する委員会で詰めた内容が報告され、学会事情の変化に適合すべき変更内容を討議し、新たな実行計画を決めています。理事会で今何が議論され、何が決まったかをできるだけ早く会員の皆様にお知らせしようと、学会ホームページのお知らせ欄を拡充し、この春の討論会では「理事会からの報告会」を新たに設けました。これらは好評なので続けて参ります。また、冬には次年度の会長を選ぶ際の信任投票制度も導入します。

   次に、触媒学会の目玉でもある討論会の充実をさらに図ります。討論会は、最新の触媒科学の最新情報を交換する場であると同時に、学生だけでなく、産・学・官の若手研究者を教育する「道場」として捉えてはいかがでしょうか。若い人たちにとって、成果を纏め上げて討論会の場で発表することは必ずしも容易なことではないでしょう。しかし、討論会での手厳しい質問やコメントに対処する経験を積むことは、研究者として育っていくための大事な過程です。研究発表を聞く側も、是非「討論会で若手を育てるのだ」という意識で臨んでいただけるようお願いいたします。

   2018年(平成30年)に触媒学会は創立60周年を迎えます。既にその年の8月に記念式典を行うことが昨年度理事会で決まりましたので、その準備を今年度から進めて参ります。会員の皆様にはいろいろご協力をお願いすることになると思いますが、ご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。